ギャンブル依存症回復に向けての取り組み
※このページは筆者の個人的な体験と考えに基づいて記載しています。医学的・専門的な根拠に基づくものではありません。
借金が支払えなくなるほどの依存
ギャンブルによって借金が膨れ上がり、支払い不能な状況に陥りました。
家族に打ち明け、協力を得て、任意整理などの債務整理を行い、月々の返済ができる状況まで持ち直しました。
家族に誠意を示すための行動
妻や両親に対して、言葉だけでなく行動で誠意を示す必要があると考え、以下の対応を自ら調べて実行しました。
- 保健所がギャンブル依存症の相談を受け付けていることを知り、電話で相談。
- 妻と一緒に面談を受け、ギャンブル依存症が「病気」であることを、第三者の説明を通じて理解してもらいたいと思いました。
- 面談の結果、精神科医の受診と「SARPP-G」というギャンブル依存症回復プログラムへの参加を勧められました。
- 精神科医の予約が困難だったため、SARPP-Gへの参加を選択。現在までに約8回参加しています。
SARPP-Gでは、1ヶ月間の振り返りや、テキストを用いた依存症への理解・対策を学んでいます。
※参加者のプライバシー保護のため、他者の情報は外部に漏らさないよう厳守しています。
借金できない仕組みを導入
これ以上借金が増えれば、再起不能になると感じ、貸付自粛制度を利用しました。
この制度は、自分自身を信用情報機関に「貸付対象外」として登録することで、金融機関からの借入を防ぐ仕組みです。
制度の詳細は日本貸金業協会の公式ページをご確認ください。
スマホでできるギャンブルの危険性
公営ギャンブルはスマホがあればどこでもできてしまいます。
僕はすべての関連アプリを退会・削除しました。
「ポイントだけなら…」「キャッシュバック分だけなら…」という考えは非常に危険です。
コントロールギャンブルは、意思が弱い自分には無理。完全に断つことを前提にすべきだと考えています。
お金の管理は信頼できる人に任せる
手元に使えるお金があると、またギャンブルに手を出してしまう可能性があります。
僕は現金の管理を信頼できる家族に任せるようにしました。
現金以外の対策
- 銀行口座をマネーフォワードなどの家計管理サービスと連携し、収支を「見える化」。家族にも共有することで自制につなげています。
- クレジットカードや後払い決済サービスは原則退会。ただし、ネット決済などで最低限必要なものは残しています。
- 精神的な抑止力として、紙の請求書が届くように設定することで「使った実感」を強め、自制につなげる工夫も検討しています。
スリップ(再びギャンブルしてしまうこと)との向き合い方
それでもやはり、ギャンブル依存症は「なんとかしてギャンブルをしてしまう」ものだと痛感しています。
僕自身も、何度もスリップ(再びギャンブルに手を出してしまうこと)を経験しました。
やってしまったことを責めすぎるのではなく、正直に打ち明けることが何より大切だと思っています。
SNSでの発信、依存症回復プログラムの仲間との共有、GA(ギャンブラーズ・アノニマス)など、話せる場を持つことで、自分を取り戻すきっかけになります。
「一度やってしまったから、もういいや」と投げやりにならず、
翌日からまた気持ちを新たに、できることを一つずつ積み重ねていく。
その繰り返しが、少しずつ自分を変えていく力になると信じています。
最後に
ギャンブル依存は、ただの「甘え」ではなく、習慣や脳の仕組みに深く関わるものだと今では理解しています。
でも僕は、「病気だから仕方ない」とは思っていません。
逃げるのではなく、向き合い、変わるための努力を続けています。
このページが、同じ悩みを持つ誰かの再スタートのきっかけになれば嬉しいです。